このたびの東日本大震災で被害を受けられた皆さま、ならびに被災者の
方々や被災地に所縁の深い皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
一刻も早く、皆さまに心の平穏が戻りますことをお祈り申し上げます。
ご存知のとおり、弊社は16年前に同じく震災を経験している神戸にて
活動いたしております。スタッフ全員ではございませんが、あのとき、
この世の終わりを感じた者も少なくありません。かく言う私は、幸い、
京都におりまして被害を免れましたが、当時お世話になっていた会社の
社長様のご兄弟を助けるべく、次の日に被災地に入り、しばらくの間、
ボランティアとして活動させていただきました。
あのときの悲惨な光景は、今も忘れられません。
ただ、あのときの人間の強さや優しさも、忘れられません。
たった今、家を焼き出されて避難所にやって来たにもかかわらず、
そこで出会う人々を気遣うおばさんたち。
「誰にどうしてくれ、ああしてくれ、って言う前に、困ったもん同士、
助け合うて、頑張っていこや!」と、炊き出しの豚汁片手に、元気
いっぱいのおじさんたち。
豚汁を配っていた、こちらの方が元気付けられてしまいました。
そして、あれから16年、傷が完全に癒えたとはとても言えませんが、
少なくとも、街は復興しています。好きな音楽を楽しめています。
神戸では震災のあった1月17日午前5時46分、毎年、遺族や所縁の
人たちが集まって、慰霊の催しが行われています。16年経った今も、
ロウソクの前で泣き崩れるご遺族の方、おそらく亡くなられたお子さん
用でしょうか、おもちゃやぬいぐるみを手向ける方々がいらっしゃいます。
失ったものの大きさは、計り知れません。ただ、ただ、お悔やみ申し上げ
るのみです。そして、幸いにも生きている私たちは、亡くなられた方々の
分もがんばって生きていこうと、毎年、強く思います。
今年も、そんな思いを噛み締めた矢先の、今回のできごとでした。
失礼千万、身勝手を承知で申し上げますが、皆さん大丈夫です。必ず復興
します。今は、とてもつらく、苦しいときではありますが、明けない夜は
ありません。
色んな理由があって、頑張れない人は、頑張らなくても構いません。
一息でも、二息でもついて、ゆっくりやればいいんです。その代わりに、
皆さんを助けるべく、多くの有志が駆けつけているはずです。
かつての破壊された神戸が復興したように、皆さまの街や社会が、再び、
賑わいと平穏を取り戻せるはずです。
僕たちも皆さんの助けになれるよう、できることをやっていきます。
すでに海外のアーティストたちからも、様々な支援の申し出が来ています。
最後に、これまでに届いているアーティストからのメッセージをお伝え
して、アンダーグラウンド・ギャラリーからのエールとさせていただきます。
文:石崎 雅章