2016/10/21

PORTER RICKS - Shadow Boat EP

2016年の終わりが近づいてきた10月末、大事件といえるニュースが飛び込んできました。ベルリン・ミニマルのレジェンド・ユニットPORTER RICKSが復活します。

[Basic Channel]への連鎖反応として1995年に設立されたミニマル・ダブのパイオニア的レーベル[Chain Reaction]から96年にデビューしたPORTER RICKS、1999年にリリースされたTECHNO ANIMALとのスプリット作品以来リリースが無く、解散したものだと思われていましたが、約17年振りの作品をベルリン[Tresor]から11月にリリースします。

BASIC CHANNLEが運営することでも知られ、ヨーロッパのダンスミュージック・ヴァイナルの制作には欠かせないマスタリング / カッティング・スタジオとして、世界中からオーダーがやまない事でも有名な”Dubplates & Mastering”で、カッティング・エンジニアとして活動していたANDY MELLWIGと、サウンドとヴィジュアルを融合させた、マルチメディア / オーディオヴィジュアル・アートの先駆け人THOMAS KONERという、指折りの猛者が手を組んだこのユニット、複雑なノイズを操った音響工作とウネリの効いた低音の音塊が特徴的なミニマル・サウンドが、当時、鋭いアンテナを持っていた耳の早いフリーク達から多大なリスペクトを集めました。



1999年以降、THOMAS KONERは自身のアートプロジェクトに関連するソロ作品をリリースし、ANDY MELLWIGは、SPACEMEN 3のPETE”SONIC BOOM"KEMBERを中心、MY BLOODY VALENTINEのKEVIN SHIELDS等も参加したプロジェクト、EXPERIMENTAL AUDIO RESEARCHで活動するものの、その後は一切、表舞台に出てきていませんでした。

そんな息を潜めるような近年の活動だっただけに、この復活作のニュースは、まさに大事件と言えると思います。

リアルタイムを知る往年の愛好家から、この作品でPORTER RICKSの存在を知った新世代のテクノ・ファンまで、これを聴かずに、2016年を終わらすことは許されない、と言わせて頂きたい圧巻のサウンドです。

ミニマルテクノがアートフォームであることを改めて証明した、レジェンドによる会心の復活作、是非、チェックしてみてください。

PORTER RICKS - Shadow Boat EP
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